
同居人
第2章 待っていてくれる飼い人
「や…やだよ。優が来たいってゆーから来たんでしょ」
「せっかくだから歌おうよ。…なんなら一緒に歌う?」
「…まだそっちの方が良い」
私はそう言って
優の裾を掴んだ。
「なーちゃん…さ…。自分の事分かってやってんの?」
「…え?」
優は顔を下に
向けていて
どんな表情を
してるのか分からない。
優の手が私の
体にのびた…
「失礼します」
タイミング良く
店員さんが
入ってきてくれた。
「烏龍茶のお客様」
「あ…はい」
「レモンスカッシュのお客様」
「はい」
優は烏龍茶
私はレモンスカッシュ。
「じゃあ優、歌いまーす!!」
相変わらずの
テンションの高さ。
「♪隣同士あなたと」
…おいおい
初っ端から
さくらんぼかい!!
