
同居人
第3章 憂鬱なお誘い
下ろしたのは
私のベッド。
私を下ろしてから
離れた優の袖を
ぎゅっ と握った。
「…優」
「ん?」
「行かないで、優…」
「どうして?」
「…優が近くにいないとやだ」
優はベッドの
上に乗ったら
ギシ…と音がした。
「今日は甘えんぼなんだね。…そんななーちゃんも好きだよ?」
おでこにキスを
おとした優。
なんだかそれが
すごく
愛おしく感じる…。
「今日ね…菅野先輩に告られたの」
「…で?」
「私の友達に先輩のことが好きな子がいたの。…その子は私のせいで失恋したの」
「…別になーちゃんのせいじゃないじゃん」
「私のせい…。先輩も私が好きなんて知らなくて、無理矢理その子とくっつけようとしちゃったし…」
