月下にひらく華~切なさの向こう側~第6話【漢陽の春】
第17章 夢の終わり
―」
思わず背中にヒヤリとしたものが走る。まるで氷の塊を押し当てられたように寒気が走り、慄然とした。
光王の言っていたことは真実だったのだ! 囚われの身となって、今更ながらに理蓮の噂が真であったことを思い知らされる。
理蓮は狂っている!!
「今しばらくは、ここで療養させる必要があるようだ」
理蓮は呟くように言い残すと、後を振り返ろうともせず小屋を出ていった。
ソンジュが気遣わしげに背後を振り返る。視線が合い、香花は自分は大丈夫だというように頷いて見せた。
「申し訳ありません。勇気のない私をお許し下さい」
ソンジュは元してあったように香花の口に再び猿轡をし、理蓮の後を追いかけるように慌てて出ていった。
カタリと外から鍵をかける音が聞こえる。
香花は力尽きたように、壁に寄りかかった。
思わず背中にヒヤリとしたものが走る。まるで氷の塊を押し当てられたように寒気が走り、慄然とした。
光王の言っていたことは真実だったのだ! 囚われの身となって、今更ながらに理蓮の噂が真であったことを思い知らされる。
理蓮は狂っている!!
「今しばらくは、ここで療養させる必要があるようだ」
理蓮は呟くように言い残すと、後を振り返ろうともせず小屋を出ていった。
ソンジュが気遣わしげに背後を振り返る。視線が合い、香花は自分は大丈夫だというように頷いて見せた。
「申し訳ありません。勇気のない私をお許し下さい」
ソンジュは元してあったように香花の口に再び猿轡をし、理蓮の後を追いかけるように慌てて出ていった。
カタリと外から鍵をかける音が聞こえる。
香花は力尽きたように、壁に寄りかかった。
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