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トライアングル・ラブ―素直になりたかった―

第4章 変化



そして、何かを閃いたのか、再び笑顔になった。


「確か、生沼佐由子…ちゃんだよね?音楽の教科書、今日持ってる?」


南は笑顔で彼女に尋ねた。

案の定、彼女は頬を赤らめる。
そして、ゆっくりと頷いた。


「よっしゃ!悪いんだけど、貸してもらえる?俺、無くなっちゃってさ。」


南は“お願いします”と念を込めるかのように、両手の平をくっつけて尋ねた。


「…私…ので…良いなら…。」


生沼佐由子は挙動不審に答えた。


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