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トライアングル・ラブ―素直になりたかった―

第4章 変化



「南も?私も無くなったんだよね…。」


私と南は、しばらくお互いを険悪な顔で見つめ合った。


2人同時に音楽の教科書が無くなるなんて…。


「…盗んだヤツ、どんだけ音楽が好きなんだよって感じだな!」


「…は?そこ?!」


私が呆れ口調で返すと、南は白い歯を光らせながら笑った。


「…おはよう…ございます…。」


「…わっ!ビックリしたぁ。」


気づけば後ろに生沼佐由子が立っていた。


南もビックリしたのか、瞬きを繰り返している。

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