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トライアングル・ラブ―素直になりたかった―

第6章 疑惑



「……。」


楽しいことがあると、必ず悲しいことがやってくる。


南といると、強くそう感じる。


土曜日のあの日以降、私の物減りは急激に悪化した。


…誰かに見られてたのかな。


教科書はもちろん、ノートもなくなり、筆箱の中身は空っぽ。


カバンが軽すぎて困る。


「…沙織ちゃん…どうかしたん…ですか?」


生沼佐由子が私をゆっくりと除き込んできた。


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