向かいのお兄さん
第16章 合コンなんて
『やだぁあああ変態ぃいい、ふりちん厳禁ー!!!!』
あたしは手で目を押さえたまま、直也に引っ張られて部屋に入った
「誰がふりちんだ、一旦落ち着け」
直也はあたしの手を下ろさせた
ぐはっ、見てしまった…
と思ったら、直也はちゃんと服を着ていた
『あ…着てた…』
「変質者に遭ったようなこと叫びやがって…今何時だと思ってんだ」
『あだ!!』
直也はあたしに、痛々しいチョップを下した
あたしはその頭をさすりながら、恐る恐る聞いてみる
『あの…合コンは…?』
「行ってねーよ」
『…』
「…」
『行けよ!!!』
「何でだよ」
最後まで、あたしは馬鹿だった
合コン行ってないのかよ
それじゃあたしのお月さまは…?お星さまは!!??
どんだけ女の子ぶって…ってか、あたしのあの時間を返せ