向かいのお兄さん
第30章 ふたりの関係
『ちょっ///』
他に人がたくさんいるのに…という恥ずかしさから
すぐに離れようとしたけれど
あたしの背中を押さえつける直也の手が
そうはさせてくれなかった
「おかえり」
『…ただいま…///』
あたしって
どんどん飼い馴らされてってる…?
直也はあたしを離すと、頭をポンポンと叩いた
「まぁ、また電話するわ」
『…///』
あたしが黙って一回コクっと頷くと、直也は付け足して言った
「奇跡的に免許取れておめでとう」
『なっ…、実力じゃ!!』
あたしはダーッと走り去り、自分の家へ駆け込んだ
「お前ら、マジでラブラブだな」
和樹は直也の肩を組んだ
「…結構拒まれんだけど」
「美咲ちゃんツンデレかぁ…、なぁ、10万払うからまたさせてよ」
「入れないって約束するなら、いいよ」
「マジで!?そこは断れよ!!」
「あ、そうだな」
グダグダと解散
そしてまた仕事に戻った