高校生になって
第10章 文化祭
しばらく歩いて
早灘くんが足を止めた
(……ん? なんだろ)
「お化け屋敷いかね?」
「えっ!? 私怖いの苦手なんっっ」
言い終わる前に
私の言葉なんか無視して
グイッと手を引っぱって中へ入る
「えー、怖いよ………」
入った中は真っ暗
不気味な音と私達の足音だけ
「大丈夫だって、俺がいるから」
きゅん
不意討ちだ
まさかそんな言葉が
返ってくるとは思わなかった
「きゃあっ!!」
いきなり誰かに足を掴まれた
「大丈夫か? 笑」
っっ…///
気がつくと無意識に
早灘くんに抱きついていた