高校生になって
第10章 文化祭
「旅行? いいねぇー♪」
「どこですんの?」
ふふっと自慢気な顔をしながら
答える風花
「それがねー
私の親戚の人の別荘があって
使っていいよって言ってるんだ!!
もちろん海が見えるとこ♪」
まぢでー!?
とはしゃぐ私たちは
計画を立てた
「んぢゃあ
8月14日の11時に荷物持って
遊原公園に集合ね♪
水着忘れないでよーっ」
「風花ちゃん
張り切ってんな!!」
「当たり前ぢゃん♪
夕くんと行けるんだもん」
「ゆっ、夕くんって…//」
「いいでしょ?」
(あー、見てらんないよ)
「二人とも私達の前で
イチャイチャしないでょ!!」
我慢できなくて
怒鳴ってしまった私
「やきもち焼いてんの?
乃亜だってイチャつけばいいぢゃん」
風花の発言にビクツとする
そーっと
早灘くんの方をみると
目が合った
「榊帰ろーぜ」
(多分ラブラブな二人を
見てられなくなったんだ………)
私の手をグイッと引っ張り
教室を後にした
「何かアイツら見てると
うらやましいな?」
(早灘くんもそんなこと思うんだ)
「ほんとだよ………」
階段をゆっくりと下りる
「乃亜って呼ぶから」
「う、うん。私はひろ……くん?」
私が言うと
顔を真っ赤にして
「おぅ」の一言
(なんか意地悪したくなっちゃった)
「ひろくん……キスして?」
なんて言ってみちゃったりー///
「んっ……」
「あんま、そういうこと言うな。
可愛すぎんだよ」
(恥ずかしっ///
ほんとにするとは思わなかった)