水のように激しく、華のように優しく
第1章 ラベンダー
「遊南⁉大丈夫、遊南!!」
「う、ん。ちょっと、転んだだけだし…。いたっ!」
「遊南、無理しないで?ちょっと、人にぶつかってんのに謝らないわけ?転んでんのよ⁉」
「ああ、すまない」
「…………っ⁈」
「友香?」
彼をゆっくりと見上げると、胸元には蘭学の校章。
金髪で整った顔。
「ゆぅ…か」
「今日はコンビニに寄らないで数学やろっか…」
「うん。」
「帰ろう、私おぶってく。」
そういうと、友香は、しゃがみ込んだ。
「そんな、いいよ、歩ける……ふゎ!!」