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放課後は図書室で

第2章 出会い

「それは聞き捨てならないな。
いくら嫌々なったヤツが多いとは言え、サボりが多いのは委員長としては何とかしないと」


先輩はにっこり笑いながら、穏やかな口調で言った。

口調や見た目とは裏腹に、言ってることはだいぶ直球で、私は思わず苦笑いをした。


「最初は慣れた人と初めての人がペアになれるように当番を組んだんだけど、それって間違いだったかな?
余計、サボりやすくなったかな…」


斉藤先輩はそう続けると、手を顎のあたりにそっと持っていき、少し首を傾けながら言った。

先輩の手は指が細くて長く、とてもきれいな手で、少し胸が踊った。

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