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放課後は図書室で

第8章 待ち伏せ

「じっとしてて。」


先輩は離れようとした私を抱き寄せ、制服についた汚れを優しく丁寧に払ってくれた。

先輩に甘えたい心と、4人組の視線の怖さと、さっきまでの恐怖が全部混ざって、身体が震え始めた。


「ねえ、これはどういうこと?寄ってたかってみんなで暴力するの?
…つまり俺は、女子と話しちゃいけないってこと?俺と話した子にはみんなこんなことしているの?」


震え始めた私をギュっと抱きしめて優しく背中をさすりながら、先輩はいつもと違う強い口調で4人組を見ながら言った。

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