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先輩の手も、腕も、私には優しいままだったけど、4人組に対する口調や視線、4人組の私に対する視線も冷たいままだった。


私は、先輩に近付きたかったわけじゃない。たまたま、当番が一緒だっただけで…。


「私は、…先輩目当てなんて事はないんです。たまたま、一緒になっただけなんです…。
…私、もう先輩に近付かないんで…。
もう…、もうやめてください…。」


私は先輩の胸を力いっぱい押して離れると、立ち上がって言った。


「成瀬さん…。待ってよ…。」


「もう、やめてください。先輩も、もう私のことは放っておいてください…。」


先輩が私の腕を掴んで止めたけど、私はその腕を振り払って言うと鞄を掴んで走り出した。