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放課後は図書室で

第9章 悲しみと喜びと…

「成瀬さん、帰れそう?」


私が少し落ち着いてきた頃、秋野先生が聞いた。


「…大丈夫です。一人で帰れます。」


落ち着いてきて、何とか帰れそうな気がして。
とにかく、早くここから離れたくて、立ち上がった。


「もう少し、休んでいてもいいのよ?」


保健の先生は心配そうに言ったけど、私は首を振った。


「大丈夫です。…こんな遅くにすみませんでした。」


私はペコッと頭を下げると、保健室を後にした。

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