テキストサイズ

放課後は図書室で

第9章 悲しみと喜びと…

保健室を出ると、莉沙たち3人と先輩が振り返った。


「心配かけて、ごめん。もう大丈夫だから…。ありがとう。」


「怪我、大丈夫?」


私はまたもう一回ペコッと頭を下げて言うと、莉沙が近付いて来て言った。


「うん。…ちょっと、擦りむいただけ。大丈夫。」


「それなら、良かった…。」


無理やり少し笑顔を作ると、莉沙は安心したように言った。


「…そろそろ、帰るね。」


私はとにかくこの場を離れたくて、また無理やり笑顔を作って言った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ