放課後は図書室で
第10章 秘めた想いと決心
紗耶香に手を振るとすぐ、目の前のドアが閉まった。
電車は混み合っていて、ドアの方を向いている私のすぐ後ろに先輩が来たのがわかった。
先輩は、混み合う車内でも私が辛くないように、スペースを確保するように立っていた。
そんな優しさが嬉しくて心が踊る。
でも。
先輩と二人でいるところを誰かに見られるんじゃないかと、怖い気持ちもあった。
悶々と一人で考えている時、ふと、窓に映る私の顔を心配そうに見つめている先輩に気付いた。
私は俯いて視線を落とすと、早く駅まで着いて欲しいと心の中で願った。
電車は混み合っていて、ドアの方を向いている私のすぐ後ろに先輩が来たのがわかった。
先輩は、混み合う車内でも私が辛くないように、スペースを確保するように立っていた。
そんな優しさが嬉しくて心が踊る。
でも。
先輩と二人でいるところを誰かに見られるんじゃないかと、怖い気持ちもあった。
悶々と一人で考えている時、ふと、窓に映る私の顔を心配そうに見つめている先輩に気付いた。
私は俯いて視線を落とすと、早く駅まで着いて欲しいと心の中で願った。