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放課後は図書室で

第10章 秘めた想いと決心

これ以上、先輩に心配をかけても悪いと思って、先輩にそっと笑顔を返した。


「やっと、笑ってくれたね。…泣かせちゃったのも俺のせいなんだけどさ。
でも、笑顔の方がかわいいから。俺と一緒にいるときくらい、笑顔にさせるようにしないと。」


先輩はそう言うと、空いている手で私の頭をポンポンッと撫でた。


ほんの一瞬だったけど、その感覚が頭のてっぺんに残っていて、私は恥ずかしくてまた俯いた。


「そのうち、ちゃんとお詫びさせてよ。成瀬さんのこと、ずっと笑顔でいられるように、楽しませちゃうから。」


先輩は少し楽しそうに言った。


…これは、私、誘われているのかな?

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