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放課後は図書室で

第12章 サボりの代償

「昨日は…すみませんでした。」


先輩の言葉に私は俯いて、それしか言えなかった。


「高橋さんが、休みだって教えてくれて、当番も代わってくれたんだよ。」


先輩は優しい口調で言った。


「ごめんなさい。」


「謝らなくていいんだよ。具合悪かったって、…今日はもう大丈夫?」


謝る私の頭にそっと触れると、先輩は私の顔を覗き込んだ。

この前からずっと忘れていなかった、頭を撫でられるその感触がまた戻ってきて、私は頭が真っ白になり、何とか頷いた。

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