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放課後は図書室で

第13章 ドキドキのお出かけ

またこっそりと先輩を盗み見ると、こっちを見た先輩と目が合って、心臓を掴まれたようにびっくりした。


「今日くらいそんなに構えないで楽しもうよ?そんなに俯いてたら成瀬さんの可愛い顔が見えなくて寂しいんだけど?」


先輩は楽しそうな口調で耳元で囁くと、にっこり笑顔を見せた。

俯きたかったけど、先輩に言われたばっかりだったので目線だけ下に下げた。


最初からこんなにストレートにドキドキさせられて心を揺さぶられると、何を喋っていいのかもどんな顔していいのかもわからない。


でも。


「ところで、今日はやりたいことある?買い物とか、映画見たいとか、海辺を散歩するんでもいいし。」


先輩は私の気持ちを察したのか、がらっと話題を変えた。

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