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放課後は図書室で

第13章 ドキドキのお出かけ

「これにしようかな?ね、どう思う?」


先輩は笑顔で聞いてきたけど、先輩が笑顔でいるほど、私の心は沈んできた。


「えっと…。ちょっとわからない、ですが…。」


ニコニコしながら様子を伺う店員さんもいたので、笑顔のまま濁すしかなかったけど。

そんなこと、私に聞かれても、困るよ…。


「成瀬さんは、これ、気に入った?欲しいと思う?」


泣きたくなるのを堪えながら、何とか笑顔を作っているのに、先輩は追い討ちをかけるような問いを投げ掛けてきた。


そりゃ、何もなかったら…。


「私は…。可愛いし、こういうの好きなんですが…。」

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