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放課後は図書室で

第13章 ドキドキのお出かけ

「たぶん、大丈夫ですよ。」


先輩への秘めた思いは叶うことがないと思いながら、笑顔で答えた。


「ホントにそうなるといいけど…。
ところでちょっと座る?」


先輩は笑顔を見せながら私の顔を見て言った。

ちょうど海辺の公園に着いたところで、ベンチがひとつ空いていた。


このまま先輩と二人で話をするには心が沈み過ぎているような気がしたけど、騒がしくないこの場所は悪くなかった。


「ね、寒くない?大丈夫?」


座った途端、先輩はそう言いながら、私の肩を自分の方に引き寄せて言った。


「だっ、…大丈夫です。」


急に隣にぴったりと先輩を感じて、身体の右側が一気に緊張した。

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