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「ところで、おなか空いたでしょ？とっくにお昼過ぎちゃったね。何か、食べに行こう。」


いろんな気持ちが渦巻いて、何を話していいのかわからなくなった私が俯いたままでいると、先輩は立ち上がってそう誘った。


今日はせっかく誘ってもらったんだから、楽しく過ごさないと…。


さっき先輩が触っていたマフラーの端っこをそっと撫でて心を落ちつけると、立ち上がって先輩を見ながら頷いた。


「さて、何がいいかな…？」


先輩は笑顔で言うと、そっとマフラーに触れていた手を取って歩き始めた。

あっという間に指が絡まってそっと手を握られて。


先輩を見ると、まるで私の気持ちを全部お見通しと言わんばかりに笑顔を返してくれた。