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放課後は図書室で

第14章 いろんなきもち

次の約束ができたせいか、そのあとは先輩が優しく話をリードしてくれて、楽しく過ごした。


楽しい時間はあっという間に過ぎるということをこんなに実感するのは初めてで、ごはんを食べてからウインドウショッピングをしていると、ふと気付いたときには窓の外に見える太陽がもう夕方近くを示していた。


「もうこんな時間だね…。」


先輩は私の思っていることをそのまま言葉にした。


「次のデートもあるんだけど、今日もまだ帰りたくないよね?」


先輩は、私の手を握りながらいつもの優しい口調で言った。

ここで「うん」と言いたい気持ちを隠しながら先輩の様子をうかがうと、先輩は微笑みながら私を見ていた。


「もしもう少し時間が大丈夫なら、もう少しだけいようか?」

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