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放課後は図書室で

第14章 いろんなきもち

観覧車はすでに下りになっていて、さっきと反対側の景色は、さっきより暗くなっているのも重なって、また心を奪われた。


「こっちも、綺麗…。」


「こっち側の海の方も、綺麗だよね。」


思わず感嘆の声を上げた私に、先輩は海の方を指差した。


「ホントに…。灯りが点き始めてますね。
…夜景だったら、もっとすごく綺麗かもしれないですね…。」


言われるままに海の方を見て、その景色に更に心が奪われた。


「一応、真面目な高校生だし、それは卒業してからかな?」


思わず呟いた私に、先輩は笑って言った。

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