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放課後は図書室で

第14章 いろんなきもち

思いっきり笑ったせいか、さっきまでのドキドキは吹き飛び、また他愛のない話をしながら帰路についた。


先輩との距離は近かったけど、不思議と、ドキドキより心地良さが勝っていた。

それがまた、なんだかとても嬉しくて、そっとマフラーを触りながらこの時間を楽しんだ。


遅い時間になったからと、家まで送ると先輩は言ったけど、そこまでは申し訳なくて断った。

それでも先輩は最寄り駅を通り越して、私の最寄り駅まで送ってくれた。


「またデート楽しみにしてるよ。メールするからね。」


そう言いながら手を振る先輩が乗った電車を見送ってから、完全な浮かれ気分で家に帰った。

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