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放課後は図書室で

第15章 それでも好きな場所に

私の言葉はみんなの予想外のものだったみたいで、先輩のファン達も、遥香達も、みんなの視線が私を向いてその場が凍りついた。


「…先輩向かって生意気なこと言うじゃない?
斉藤君もこんな生意気な子って知ったら、優しく話なんかしたこと後悔するわよ!
大人しくしてないと、この前みたいになるわよ!覚えてらっしゃい!」


先輩のファンはさっきまでの勢いがどこかへ行ったように、そう言い捨てるとみんなで図書室を後にした。


「美希ってば、凄い!よく言ったじゃない!」


ファン達の後ろ姿を見送ると、遥香が小声で、でも嬉しそうに言った。


私は、マフラーを握りしめた手がじっとりと汗をかいていることに気付いた。


でも、今日は負けなかった…。
きっと、先輩が力を貸してくれたんだ…。


遥香の言葉に苦笑いをすると、みんなの緊張もほどけたのか、笑顔になった。

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