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放課後は図書室で

第15章 それでも好きな場所に

にっこり笑って聞いてくる先輩は、なんだかちょっと意地悪な気がした。


…だって、先輩がプレゼントしてくれたんだよ?

先輩が近くにいるって、そっと感じさせてくれるのに…。


それに、あんなに私のことドキドキさせたのに…。


使わない訳、ないじゃん…。


「似合うから、使ってね。…今日はこの姿が見られて良かった。」


なんて答えていいかわからずに俯いてると、先輩は耳元でそっと言った。

その言葉にドキッとして思わず顔を上げると、すぐ側にあった先輩の優しい目に捕らわれて、私はそっと頷いた。

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