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放課後は図書室で

第15章 それでも好きな場所に

「誤解じゃなかったらいいのかな?…俺は、ぜんぜん気にしないよ?」


先輩は私の肩に手を置いて、窓に映る私の顔を覗き込むと、悪戯っぽく笑って言った。


その目は本気なんだか冗談なんだかわからなかったけど、吸い込まれて虜になりそうな程、魅力的だった。


「かっ、…からかわないでください…。」


「本気なんだけどな…。あんまり言うとマフラーしてもらえなくなっちゃいそうだからやめておくよ。」


何とか先輩の視線から逃れようと俯いて言うと、先輩は耳元で優しく言って私の頭をくしゃくしゃと撫でた。

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