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放課後は図書室で

第17章 約束のデート

右の手が温かく包まれて、前のデートのことが一気に頭の中を駆け巡った。


手をつないで歩いたショッピングモールの中。

海辺の公園。

そして、観覧車の中…。


また火照ってしまった顔を隠すように、先輩と一緒にいつもの電車に乗った。


この前とは違う方向へ…。

今日は窓の外にいつもと同じ光景を見ながら行く。


つまり、学校の最寄り駅も通過していくので、少しドキドキする。

悪いことをしているわけじゃないけれど。


でも、誰にも見られずに出かけたい…。


そんな気持ちでいっぱいになっていた。

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