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「いつもと同じだけど、なんか違っていいね」


電車はそれほど混んでいなくて、まばらに人が立っている程度だった。

先輩はいつもするようにドアの横に私を立たせると、その横に陣取って笑った。


いつもは電車が混んでいるから先輩がそばにいると思っていたけれど、今日はそうでなくても先輩が近くにいて…。

なんだか恥ずかしくなった。


「いつもこのくらい空いているといいんですけど」


照れ隠しに私が言うと、先輩はまたいたずらっぽく笑った。

そして、


「混んでいると近くにいても自然に見えるから、それも悪くないよね」


と耳元で囁いた。