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放課後は図書室で

第17章 約束のデート

「可愛い踊りだったね。…ちゃんと見えた?



さっきまでキャラクター達のショーを見ていた人達が一斉に四方に散らばって行く中、先輩は余韻を楽しむように通りの隅に寄りながら言った。


「はい。…可愛かったですね」


人混みから解放されたのに、先輩はまだ私の腰から手を離していなくて、先輩に引き寄せられたままの近さで。

でも、先輩の顔が見られる向きに少しだけ変わっていて。


余計にドキドキする。


ショーは見えてたけど、それ以上に気になることがあって…。

全然見てなかったなんて言えないから、下を向きながら誤魔化した。

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