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放課後は図書室で

第4章 図書室に訪れた変化

「大丈夫だった?一緒にこっちにいよう?」


カウンターの側まで行くと、紗耶香は心配そうな顔をしながら近付いてきて、小声で言った。


「なにあれ?あり得なくない?図書室で本を読むなって、何のためのスペースだと思ってるの?!」


莉沙は小声ながらも憤慨していた。

さっきの4人組が一番の大声でキャーキャー騒いでいるのが聞こえる。その騒ぎを聞いて、また少しずつ回りも騒がしくなり、私達に集まった視線もいつの間にかなくなった。


「とにかく、秋野先生が来るまで待とう?」


私はみんなをなだめるように言った。


言いながら、居心地がいい図書室がなくなってしまったようで、急に心が痛くなった。

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