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放課後は図書室で

第6章 暗くなった帰り道

その時また、電車が減速してどこかの駅に着いた。
紗耶香が降りてから、何駅か経っていたので外を見ると、私が降りる前の駅だった。


「あ、私、次なんです。」


二人っきりの電車で緊張するけど、なんだか名残惜しい気持ちになった。


「お互い、ちょっと遠くから通ってるんだね。俺は3つ先だよ。
次の駅って言えば、中学の頃に駅前の塾に通ってたんだ。わかる?」


「え?先輩も通っていたんですか?…私も中3の時、夏休みから行っていたんです。」


駅前の塾といえば、この辺りの子が多く通っているところだ。

そっか、先輩も通ってたんだ…。

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