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放課後は図書室で

第7章 裏目に出た好意

その時、後ろの方に誰かが近づいてきた気配がした。

後ろを向きながら作業をしていても、背中で感じる後ろからの気配にはものすごく敏感になっていて、誰かが近づいた気配を感じ取れた。

私は反射的に、ビクッと身構えた。


「待たせてごめん。大丈夫?…今日はちゃんとはじめから当番の仕事をできるかな?」


予想はしていたけど、聞こえてきたのは先輩の声で、ドキッとするのが半分、そしてなぜか感じる嬉しさが半分だった。


「大丈夫です。あの、…もう一回説明した方がよかったですか?」


私は振り返って先輩に聞いた。


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