テキストサイズ

放課後は図書室で

第7章 裏目に出た好意

「ホントはね、きっと、教え方が良かったからだよ。ありがとう。」


先輩は急に囁くように言うと、笑顔を作った。

びっくりして先輩の方を見ると、さっきよりも少し、先輩の顔が近くにあった。
先輩と目が合ったので、慌てて俯いて胸の高鳴りと顔のほてりを隠した。


「…そんなことないです。先輩が、凄かったんです。」


私は慌てて言ったけど、何だかとても変なことを言ったような気がした。


先輩といると、なぜかすぐに胸が高鳴って顔が熱くなる。


私は普段、あまり男子と話さないから免疫がなくて、こんなにドキドキするのかな…。
そんなことを考えながら、俯いて床を見つめていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ