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放課後は図書室で

第7章 裏目に出た好意

「ルールさえ守ってもらえたらね、ここが賑わうのはありがたい話だからいいのよ。
ところで、この時期は部活は忙しくないの?こんなに毎日来ていて大丈夫?」


「普段は部活前なので、大丈夫ですよ。今日は、ちょっとイヤな顔されましたけど、こっちサボる訳にもいきませんから大丈夫ですよ。」


先生が心配そうに聞くと、先輩は困ったように苦笑した。

そっか、先輩、大会があるとか言ってたっけ?…ホントはそっちに行かないとダメなのかな?


「あの…、ここまでやっていただいたので、あとは私がやっておきますよ。先輩、部活行ってください。」


「…うーん、ありがたい話だけど。でも、申し訳ないよ。」


今日は予想より早くほとんどの仕事が終わっているので、あとは一人でもできると思い、言った。
先輩はほんの一瞬、嬉しそうな顔をしたけど、すぐに申し訳なさそうな表情に戻った。

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