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放課後は図書室で

第7章 裏目に出た好意

「大丈夫よ。ここまでちゃんと終わらせてから行くんだから。心配しないで行っていいわよ。」


「私も、大丈夫です。行ってきてください。」


先生に続けて私も言うと、先輩はやっと笑顔になった。


「すみません。ホントにありがとうございます。
成瀬さんも、ありがとう。申し訳ないけど、行かせてもらうよ。」


先輩は先生と私にそう言うと、カバンを持って笑顔で頭を下げてから、行ってしまった。


「斉藤君も、頑張り屋さんよね。あんなに部活で忙しい子が、図書委員になるのも大変なのに…。」


先生は先輩の後姿を見送りながら、私に言った。

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