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足跡

第10章 愛車


車に戻ると
仕上げのニスが 乾いていた


「だいぶ、
ぶつけた場所が隠れたみたい!
ありがとうございます
何かお礼しないと〜!」


そんな時に
夕方5時のチャイムがなった
……

時間が経つのは本当に早い……


『今日は
夜に親の用事があってね…』
賢さんが残念そうに言いかける


「じゃあ次回
何かおごりましょうか?」
『うん(^^)お言葉に甘えて〜そうしてもらおうかな?』


綾香はお礼を言いつつ
深々頭をさげ
Qooと車に乗り込む


賢さんは 外から
綾香の運転席のドアをもち


地面に片膝をついて 車の外から綾香の頭を撫でた
姫の前に方膝をついている王子みたいな体制な上に頭まで触られ綾香の頬は真っ赤に―――――――


『あっ!ごめん…

ここで綾香ちゃんが
一人で泣いちゃってた
かと思うとつい……
抱きしめたくなっちゃうななんてね!
あの時も
頼ってくれてありがとうね
気をつけて帰ってね』


と又 綾香の頭を撫でつつ…


頬にキスをした



――――



急な出来事に状況が掴めず
なすがままに綾香は
ぽわん〜としている

綾香に


もう一度

今度は口に …

「うわぁ〜!!」

我に返ると真っ赤な顔をした綾香をみつつ

『………ごめん!
Qooちゃんもまたね』
と…ドアを閉めた


綾香は慌て車のエンジンをかけ
CDプレーヤーのボタンを押す。。


辺りを見回すと 賢さんが車に乗り込む姿が見えた

なっなっ何!?

ここは日本??

20才の頃に語学留学をしていた綾香はそんな独り言を良いながら Qooをみると
何もなかったかのようにQooは大きなアクビをしていた……



再び 外に目を向けると賢さんが綾香の車が動くのを待っているかのようだったから
急いでサイドブレーキを下ろした

綾香は夕暮れの赤焼けの空みたいに真っ赤な顔のまま駐車場出口でハザードランプをつけると賢さんは小さなクラクションを鳴らした



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