トライデント
第5章 強きゆえに…
ハーデス(ごめんよ…、デイジー。)
ハーデスは夜を一人、寂しく歩いていた。
ペルセポネー「ハーデス。」
ペルセポネー、どこからともなく来る少女にもうハーデスは驚かなかった。
ハーデス「お前、いったいなんなんだ?」
ハーデスが聞くと同時にペルセポネーは後ろから抱きついた。
ペルセポネー「だからー、恋人だってばあー。」
まだ幼くみえる少女の面妖さがハーデスには気味が悪かった。
ペルセポネー「ハーデス…。」
ペルセポネーはまたハーデスに唇を近づけた。
ハーデス「や、やめろ!」
バッとハーデスはペルセポネーを振りほどいた。
ペルセポネー「アルテミスにはできるのに私には嫌なんだあ。ショックだなあ。」
見られていたのかと思うとますますこの女が気味悪かった。
ハーデス「お前、何者だ!?どこの国のヤツなんだ。」
ペルセポネー「私はペルセポネーよ。どこの何者でもないわ。」
ハーデス「ふっ。」
ハーデスはにやっとして答えた。
ハーデス「ならばお前を消し去ってやる。」
ハーデスは構えて、この少女を倒そうと試みる。
ペルセポネー「よしなさいよ。私は敵じゃないわ。」
ペルセポネーもそういうと構えた。