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トライデント

第10章 変わりゆく世界


ゲオルグ「これは、毒だな。」



森の中に2人はイオを横たわらせた。





ゲオルグ「放っておけば、死ぬ。」





ペガサスは驚いた。




ペガサス「そ、そんな…!」




イオ「まだ、戦えるわ…。」




辛いからだを無理矢理起こそうとするイオ。




ペガサス「寝てなきゃダメだよイオさん!ゲオルグさん、どうにかならないのか!?」




ゲオルグにも分からなかった。


だが、このままイオを死なせたくはない。





ゲオルグ「アフロディーテ、その継承者の薬草ならばあるいは。」






生産の神アフロディーテ、その薬草は解毒作用もあるかもしれないとゲオルグは考えた。





ペガサス「アテナの神殿にはそんな神はいなかったよ!」



ゲオルグはペガサスの言葉にピンときた。




ゲオルグ「なら、もはやアポロン神殿に行くしかあるまいな。」






ゲオルグはアポロン神殿に向かおうとする。





ペガサス「な、なら、俺もいく!!」



ゲオルグ「ダメだ、お前はイオを見守っておいてくれ。」





ペガサスは見ず知らずの、しかも他国の者にイオを助けてもらうのが申し訳なく、情けなかった。




ゲオルグ「こんな話をしている間にイオは死に近づく。僕に任せておいてくれ。向こうには僕の仲間ももう乗り込んでいるんだ。僕を信じるんだ、ペガサス。」




ペガサスは悔しかったが、もはやこのゲオルグに頼るしかイオを助ける方法はないとさとった。




ペガサス「見ず知らずのあなたに、しかも敵だというのに、本当に。」




ゲオルグ「言うな、敵味方などつくりたくもない。それにイオは旧友だ。なんとしても助けたいのは僕も同じだからな!!」




そう言うと、ゲオルグは森を急いで抜けていった。




ペガサス「ゲオルグ…さん。」

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