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トライデント

第3章 皮肉の再会



デイジー「そんな…。」


デイジーは悲しすぎる再会に絶望した。



ゲオルグ「帰るぞ、デイジー。この男はもう僕たちの知るレヴォンではない。」



レヴォン「ゲオルグよ、安心しろ。アリシアは無事だ。」



ハッとした。



そういえばアリシアはここにきていない。



ゲオルグ「レヴォン、アリシアはお前の神殿にいるのか?」



ゲオルグはレヴォンに訪ねる。



レヴォン「ふっ、アリシアのことになると目の色が変わるとは。ポセイドンの称号を持ってしても所詮ガキだな。」



ゲオルグは血相を変えた。



ゲオルグ「きさま!!」



ゲオルグは武器をレヴォンに向けた。




ハーデス「おい、よせよゲオルグ、そんな物騒なもんここに出すんじゃねえ!」



ハーデスがゲオルグに注意するが、ゲオルグは聞かない。




ゲオルグ「答えろ!!レヴォン!!」



レヴォン「俺が守ってやってるのだ。そして貴様はアリシアのために死んでやれ。」



ゲオルグは武器を構えた。



デイジー「やめてえ!ゲオルグ!!」



ゲオルグ「…!」








デイジー「その武器を使ってはいけない。」




ゲオルグの武器からは禍々しいオーラがでていた。




ゲオルグ「この場で諸悪の根元を消すためだ。」



リディア「おやめください!!ポセイドン様!!」



バッと、リディアが間に入った。




リディアの目が開く前にさっとゲオルグは身を引く。




レヴォン「その槍にどんな力があるかは知らんが、ゲオルグよ、アリシアを救いたければ俺の神殿へ来い。そして戦うのだ。」




ゲオルグ「……。」


ゲオルグは武器をしまった。




背を向けてさっていくレヴォンとリディア、もはや旧友の面影など微塵も感じとれなかった。




デイジー「帰りましょう、私達も。」



ハーデス「アルテミスのデイジー、もう戦いからは避けられねーぜ!覚悟を決めて攻めることを考えろよ?」



デイジー「……。」



ゲオルグ「……。」




こうして、ゼウスの開戦の儀は終了した。

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