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ルーレット「00」

第6章 独立

「「あぁぁ」」


またも声を揃えるが、2人の心配は別。


涼子姉ちゃんは、床に落ちてぽっきり折れたプラモを拾い上げ…
オレは泣くノアちゃんを抱き上げてあやした。



「リッちゃん、ごめんね?本当にごめんね?」


「あぁ、イイよ。ノアちゃんも怪我ないみたいだし。」



何度も謝る涼子姉ちゃんに笑って言ったけど、それでも申し訳なさそうにしていた。

そりゃ…悲しいけど。


でも、形ある物はいつか壊れるし…
5つあるうちの一つくらい壊れたって、平気。


帰る間際まで謝り続ける涼子姉ちゃんと、帰りたがらないノアちゃんを見送った後、新しい部屋へ入ると、少し淋しくなった。

ギャーギャーと騒がしかった日中から一片した静けさに。

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