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君のおかげで

第8章 緊張と期待

「でも偉いな、金持ちなのにカード持ってないなんて」

「えっ?」
咲がずっとキョトンとしてる

と、思うと今度はうつむく

「私、お金持ちじゃないよ」

「えっ?」
今度は隼人がキョトンとした

「うちは貧乏だよお父さんが借金作って蒸発したの。だから私が今バイトして少しずつ返してるの」

咲がニコニコ笑う

「そう…なんだ。じゃあ学費はどうしてんだよ」

「奨学金だよそれに入学したときに学年一位だったから入学金は免除されてるの」


しばらく沈黙が続いた

「私、バイトの時間だからもういくね。ケーキありがとう!!」

そう言って咲は帰ってった


隼人はしばらくカフェを出ることができなかった

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