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姫凌辱【ファンタジー】

第1章 姫凌辱

「……」

かすむ視界。

セシリア姫の高価な召しものは炎で溶け炭になるか、原型をとどめていなかった。

裸同然の格好でセシリアは山道に倒れる。

「……(みんな)」

薄れる意識の中、聞きなれない言葉が聞こえた。

隣国の国境を抜けたのだ。

「○○××☆☆!?」

ヒゲを生やした太った商人が竹筒に入った水を差し出す。

セシリアのからだは憔悴しきっていたが、なんとか起き上がり、ぐいっと水を飲みほした。


「あ……ありがとうございます」

商人はよくわからない紙きれをセシリアに差し出す。

「なんですの……わたくし……あまりこちらの国の言葉はわからないのですわ」

強引な商人に押し切られセシリアは書類に署名した。

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