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Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~

第4章 ♠RoundⅢ(淫夢)♠ 

♠RoundⅢ(淫夢)♠ 

 翌朝の目覚めはすごぶる悪かった。
 それにしても、あんな夢を見るなんて。
 紗英子は眉をしかめながら、緩慢な動作で起き上がった。頭が重い。
 まだ退院してまもないのだから、体調が一人前でないのも仕方ないのかもしれない。そうは思いながらも、身体が気持ちについてゆかない現実に紗英子は苛立った。
 少し吐き気もする。こめかみにズキリとした痛みを憶え、紗英子はふらつく身体を意思の力で支えるようにしてキッチンまで歩いた。病院から処方された鎮痛剤と吐き気止めを水で流し込む。
 薬がすぐに効くはずもないが、冷たい水は今の不快感を少しは和らげてくれた。
 キッチンには四角いテーブル、椅子が置いてある。その一つに腰を下ろし、紗英子は長い髪を無造作にかき上げた。途端にたくさんの髪の毛が抜け落ち、床に散らばった。
 これも女性ホルモンの影響だろう。医師が言っていたことを、ぼんやりと思い出す。

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