
Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第3章 ♠RoundⅡ(哀しみという名の現実)♠
直輝がどこへ行くかは大体、想像がついた。しかし、そんなことは考えたくもないし、考えるだけの価値もない。男が欲望を一時的に晴らす場所―例えば風俗などはこの小さな町にもごまんとある。
まあ、それは紗英子の考えすぎかもしれない。直輝は元々、セックスにそれほど執着のある方ではない。妻に一度拒まれたからといって、すぐに風俗店に直行するほどこらえ性がない男ではなかろう。
或いは馴染みの女の子のいるバーとかキャバレーとかに行くのか。しかし、そこで酒を飲むだけとは限るまい。酒を飲んだ後は、ホテルにでも行って、それから―。
紗英子はそこで首を烈しく振った。いやだ、これでは、まるで自分が夫の行動にいちいちヤキモキして、妬いているようではないか!
あんな妻に対して理解のない男なんて、好きにすれば良いとたった今、思ったばかりなのに。しかし、直輝が誰か別の女を抱いていると想像しただけで、まるで心が土足で踏みにじられたような嫌な気持ちになってしまう。
自分はまだ、あんな冷酷な男に未練があるというのだろうか。自分は考えているより、夫を愛しているのだろうか、誰にも渡したくない、触れさせたくないと思うほどに。
まあ、それは紗英子の考えすぎかもしれない。直輝は元々、セックスにそれほど執着のある方ではない。妻に一度拒まれたからといって、すぐに風俗店に直行するほどこらえ性がない男ではなかろう。
或いは馴染みの女の子のいるバーとかキャバレーとかに行くのか。しかし、そこで酒を飲むだけとは限るまい。酒を飲んだ後は、ホテルにでも行って、それから―。
紗英子はそこで首を烈しく振った。いやだ、これでは、まるで自分が夫の行動にいちいちヤキモキして、妬いているようではないか!
あんな妻に対して理解のない男なんて、好きにすれば良いとたった今、思ったばかりなのに。しかし、直輝が誰か別の女を抱いていると想像しただけで、まるで心が土足で踏みにじられたような嫌な気持ちになってしまう。
自分はまだ、あんな冷酷な男に未練があるというのだろうか。自分は考えているより、夫を愛しているのだろうか、誰にも渡したくない、触れさせたくないと思うほどに。
