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サンタとトナカイ、天使と私
第5章 天使
光のおかげで私は王子様に会えた。ガラスの靴を手にシンデレラを捜した王子、毒林檎を食べた白雪姫を救った王子、森のなかの古城で眠り続ける眠り姫を起こした王子。私の場合は天使が王子と巡り合わせたのだ。そういえば光はずっと私の天使だった。
「レイっ」
ラルフさんは立ち上がると私の身体を痛いくらい抱きしめた。
ラルフさんの金色の産毛が輝く腕の上を覆う私の腕。そこには青い石をつけたシルバーブレスレットが輝いている。
「レイ、行かないかい?」
腕の力を緩めたラルフさんはズボンのポケットから紙を取り出した。
「あ……」
見覚えのある紙に私は息を呑んだ。
「まだ、最後の曲には間に合うと思うんだ」
ラルフさんが指差した曲は昼間も聞いたものだった。私はかけてあった自分のコートのポケットからラルフさんが持っているものと同じ紙を取り出す。
今度はラルフさんが息を呑む番だった。
今年は最高のクリスマスだ。
「赤鼻のトナカイ、聴きに行きましょうか」
「レイっ」
ラルフさんは立ち上がると私の身体を痛いくらい抱きしめた。
ラルフさんの金色の産毛が輝く腕の上を覆う私の腕。そこには青い石をつけたシルバーブレスレットが輝いている。
「レイ、行かないかい?」
腕の力を緩めたラルフさんはズボンのポケットから紙を取り出した。
「あ……」
見覚えのある紙に私は息を呑んだ。
「まだ、最後の曲には間に合うと思うんだ」
ラルフさんが指差した曲は昼間も聞いたものだった。私はかけてあった自分のコートのポケットからラルフさんが持っているものと同じ紙を取り出す。
今度はラルフさんが息を呑む番だった。
今年は最高のクリスマスだ。
「赤鼻のトナカイ、聴きに行きましょうか」
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