恋愛短編集
第1章 まぁくんの隣
まぁくんの隣に座ったのは私じゃない
オレンジジュースを渡したのは私じゃない
でもね
まぁくんは飲んだ
涙でぐちゃぐちゃになりながら飲んで
笑顔でさようならって言ったんだよ
それを見たら凄く寂しくて悲しかったけど
もう大丈夫かなって思えたんだ
もう私はいない
まぁくんとは一緒にいられない
それでも、まぁくんにはこれからまっすぐ生きていって欲しい
私の分まで生きてね
私は聞こえる訳がないけど、まぁくんの耳に口を近づけ
お別れをした
『今までありがとう
ばいばい、まぁくん
大好きだよ』