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恋愛短編集

第3章 王子とメイドの戯言




「なんだか気持ち悪い…」




『そんなこと言うなら、今の言葉取り消しますよ』




「う、嘘、嘘!
そんなことない!」




『本当に面倒くさい方ですね。
まあそこが…』




「ん?何か言ったか?」




『いえ、空耳です。
それで話を戻しますが、漢字が違うというのは面白いことなのですよ?』




「ん?どうしてだ?」




『つまり出来た経緯が違うのです。
同じような言葉でも、作られ方が違うってことですよ』




「おお!もっともらしい答え!
ちなみに〝愛〟と〝恋〟の漢字の作られ方は?」




『難しいことを言ってもどうせ王子には通じませんので割愛しますが、簡単に言いますと愛はいつくしむ心、恋は心がひかれる様子を表したもののようです』



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